こんにちは、管理人のぽんぽこです。
今、「民王R」というドラマが放映されています。自民党総裁選が終わり石破首相が総理に決まり、その後すぐに衆院解散総選挙というタイミングでのドラマ放映は、意図しているのかしていないのか?
いや、絶対考えているよなーと思うほどの、絶妙なタイミングでの放送になりました。
このドラマは、人の中身が入れ替わるというぶっ飛んだストーリーではあるものの、「今の政治に対しての問題提起でもあるのかな。」と思ってみています。池井戸潤先生原作なので、面白いですよね。
ドラマ「民王R」の2話では、武藤泰山総理は、闇バイトに応募して山の中で死体?を埋めようとしていた木下という若者と入れ替わりました。
木下という若者に入れ替わった泰山が、現在の若者の苦境を体感し、廃止されようとしていた「若者の孤立みまもり事業」を復活し、若者に手を差し伸べるという内容でした。
白鳥:今の民政党に必要なのは支持率。選挙にもいかない若者に、優しくしている暇はない。
議員A:若者の孤立やなんやって、そんなもの自分で努力してもらわないと、ねぇ。
狩屋官房長官:で、ですが・・・
白鳥のセリフは、今の日本の現状そのものではないのか?と疑いたくなる言葉ですよね。
「支持率が必要。選挙に行かない若者。」であれば、投票してもらえない若者には手を差し伸べたって支持率につながらないんだから、手を差し伸べる必要はないという論理ですね。
ぽんぽこも、20代のころを思い出すと、政治とかよくわからないし選挙とかに行って1票を投じたとしても、それって雀の涙ならぬ、アリンコの涙くらいにしかならないから、投票しても仕方ないじゃんって思っていました。
特にぽんぽこの選挙区は、自民党の重鎮がいて、ほとんどの票をその重鎮がとっていきますので、野党候補を指示して票に入れたとしても、当選は限りなくゼロに近い。なので、行ってもなーと思っていましたし、遊びにも忙しかったし。
でも、今はちょっと考え方が違っていて、政治って、私たちの生活に密接に関係していて、本気でみんなが考えていかなければいけないんじゃないかなーって思っています。
特に若者は、これからの日本で生きていくのであれば、本当に真剣に政治に向き合ってほしいなと心から願っています。
前置きが長くなりましたが、色々と考えさせられることがありましたので、ぽんぽこのつぶやきと思って読んでみてください。
若者の孤立、孤独、貧困は自己責任なのか?
(会議室)
司会:先日は、思わぬ中断となりましたが、「若者の孤立みまもり事業」廃止という白鳥さんの意見について、総理、いかがですか?
狩屋官房長官:(小声で泰山に原稿を差し出しながら)原稿通り、答えてください。
(間)
司会:総理。
武藤総理(中身は木下):いいんじゃないっすか。
狩屋官房長官:えっ?
武藤:廃止でいいと思います。若者の孤立、孤独、貧困、
自己責任ですもんね。走れなくなった人間は、レースを棄権する。そこに手を差し伸べてもどうしようもないし。
狩屋官房長官:ちょっと総理。あの…
武藤:あとはもう皆さんで考えてくださいよ。何が自分たちの得になるのか。(立ち去る)
白鳥:ではここからは、私が仕切らせていただきます。
武藤泰山のセリフ「自己責任」という言葉で、思い出したことがあります。
菅義偉元総理が2020年9月、第99代内閣総理大臣に就任したすぐあと、テレビ番組で以下のように発言しました。
私が目指す社会像。それは自助、共助、公助、そして『絆』であります。
まず自分でできることは自分でやる、自分でできなくなったらまずは家族とかあるいは地域で支えてもらう、そしてそれでもダメであればそれは必ず国が責任を持って守ってくれる。
そうした信頼のある国づくりというものを行っていきたいと思います。
この発言に対し、「責任逃れだ」「自己責任の押しつけ」などの批判が噴出しました。
もともと、「自助・共助・公助」は、災害発生に用いられる言葉です。
一人でも多くの人の命と暮らしを助けようとする考えが、防災の文脈で使われる<自助・共助・公助>です。
「自助」は、一人ひとりが自ら取り組むこと、 「共助」は、地域や身近にいる人どうしが一緒に取り組むこと、「公助」は、国や地方公共団体などが取り組むことという意味です。。
しかし、これが菅元総理の言葉として語られたとき、『自分のことは自分で守る。それができなければ地域コミュニティーで助け合う。それもできなければ国が最低限は助ける』という意味になってしまいました。
つまり、コロナ禍で自分ではどうしようもない状況に陥っている人々にとっては、「自己責任」という言葉が”切り捨て”に聞こえてしまったのです。
菅元総理は、そういう意味で言った訳ではないと思うのですが、大きな話題になったのを覚えています。
若者の貧困化はどうして起きている?
ぽんぽこは、若者の貧困化には色々あると思いますが、大きく二つの要因があると思っています。
それは、労働派遣法と消費税です。それぞれ見ていきたいと思います。
労働派遣法
この法律は1985年に作られました。当初は、主に企業の人手不足を補うため、一時的なプロジェクトや技術を持つ人が必要なときだけ「派遣社員」として働いてもらうことを想定していました。
その後、社会保険料も負担しなくて済むことや、時間単価も正社員より安く抑えられるためコストの安い派遣社員に働いてもらう方がいいということになり、派遣労働が広まりました。
消費税
皆さんご存じ、消費税です。
1989年に導入され、当初3%の税率でスタート、1997年に5%、2014年に8%、そして2019年には10%まで引き上げられました。
消費税が上がると企業の負担も増えますので、経費を削減したいと思うのは当然の事。
同じ仕事でも人材を雇って社内で仕事をするよりも、外注にすることで外注費として経費計上できるため、節税ができます。そのため、大企業は正社員の数を減らし外注を増やしていったのです。
めっちゃザックリ説明なのですが、以下のような理由で構造的に日本人の給与は上がらない仕組みが作られたのではないかと考えています。
中々正社員に慣れないので、非正規としてまずは働きます。ですが、一度非正規になると、正規社員として雇ってもらうのが難しくなります。そして負のループに入ってしまうのではないかと思います。
政治により、日本人の給与は上がらず、7人に一人の子どもが貧困状態という時代になってしまいました。ちょっと信じられない数字なんですが、現実なんです。
みんな、「国が赤字だったら消費税増税しても仕方ないよねー」って思って、「消費税増税も仕方ないな」って賛成してきたんじゃないかなと思うのです。
ぽんぽこもそう思っていました。でも、政治って、ちゃんと知らないと、自分に跳ね返ってくることがあるんじゃないかと思うこの頃なのです。
このような背景から、所得が上がらず、インフレで実質的な購買力が劣り、SNSによりバイトの募集や応募がたやすくできる状況もあり、闇バイトはヤバイって思っていても、必要なお金を得るために仕方なく闇バイトに応募してしまい、闇バイトが急増しているのだと思います。
本当は、闇バイトになんか応募したくないんじゃないかなって思います。
皆さんはどう思いますか?
こんな総理がいたら、今日本はこうなっていなかった?
(木下のアパート。木下(中身は武藤泰山)が働き過ぎで寝込んでいるシーン)
木下(中身は武藤泰山):最初は意地で始めたことかもしれん。でも、今は違う。
知らなきゃいけないと思ったんだ。君みたいな若者が、この言いようのない孤独の中でどんな思いをして生きているのか。どうして人生を棒に振りかねない選択をしてしまったのか。
本当は、もう一度マラソンやりたいんだろ?お前さんの体、官邸まで走ったのにぴんぴんしてたよ。大したもんだ。
武藤総理(中身は木下):なんだよ、こんなもの。どうせ俺はもう走れないんだ。
木下(中身は武藤泰山):疲れたら、、、疲れたら足を止めてもいい。うつむいてもいい。だが、また走り出したくなったとき、最低限走れる道を用意する。それが政治家の勤めだ。俺は二世だし、人格者でもない。不倫も三度したことがある。だが、金のために政治家になったわけじゃない。
このことば、今の自民党のお偉方に聞かせたいですよねー。
今の若者の貧困化の現状と原因をきちん理解し、間違った政治によって引き起こされたのではないかという振り返りは是非していただきたい。
そして、これからの日本をひっぱっていくべき若者への支援などは、絶対に必要なはずではないかと、思ってしまいます。
原作者からの若い世代へのメッセージでは?
(会議で)
木下(中身は武藤泰山):あのー。廃止になった「若者の孤立みまもり事業」なんですけど、あれ、やっぱりやった方がいいんじゃないでしょうかね?
白鳥:いまさどうしたんですか?話し合いは終わりましたよ。要するに、もう話すのは終わりということです。
木下:そうなんですけど。
白鳥:若者の利用率が低い。票にもつながらない。これ以上は税金の無駄遣いでしょう。
(どこまでいっても白鳥は悪者です)
武藤総理:そうなんですけど・・・、そうじゃないっていうか。。考えるべきは、この事業がどうやったらもっと若い世代に届くのかってことなんっだと思います。少なくとも、俺はこの事業の事を知っていたら利用していたと思うんで。
白鳥:俺は、って・・・
狩屋官房長官:総理が若かったら、ってことですよね?
武藤総理:自分たちが見捨てられてない、自己責任で片付けられていないって、若い世代が もっと感じられれば、なんとかこう、希望につながると思うんですよ。政治ももっと身近なものになると思うんです。
で、予算捻出のために、他の事業の削減案を考えてきたんで。
この武藤総理の言葉って、政治家に向けた言葉でもあるけれど、若い世代に向けたメッセージにも見えます。
選挙の投票率
若者の投票率を見てみると以下のようになっています。
年代 | 投票率 |
---|---|
10代 | 40.5% |
20代 | 36.5% |
30代 | 47.1% |
40代 | 55.6% |
50代 | 63.0% |
60代 | 71.4% |
70代以上 | 61.9% |
若い世代が投票に行かないんですよね。このことから、若い世代が政治に関心がないってことが推察されます。
10代は、初めての選挙なので、意気込みや興味もあり、投票率が20代より高くなっているのかなと思います。また、70代以上になると投票率が下がってくるのは、体調がすぐれない方がだんだん多くなってくるので、投票所に行けない人も出てきているためではないかと思います。
20代と60代で2倍の差がありますから、そして高齢社会なので絶対数が多いとなれば、当然若者に有利な政策ではなく老人に有利な政策を主張する政党や政治家が選挙で有利になってしまい、歪みが発生しているんじゃないでしょうか。
セキュリティの問題を解決しなければなりませんが、投票を電子化してほしいなーって思います。そうすればわざわざ投票所に行かなくてもよくなるので、もっと投票率はあがるんじゃないかなって思ったりもします。素人考えかなー??
実は、白状しますと、ぽんぽこも、20代のころは政治ってよくわからないし、自分が1票を投じてもそれが大きな影響を持つなんて思えなかったので、遊ぶのにも忙しかったし、わざわざ日曜日に時間を作って投票に行くなんてしていませんでした。
なので、大きな顔して、関心を持てなんて言えないんですけど。。。
いずれにしても、原作者の池井戸潤先生は、若い世代に、もっと政治に関心を持ってほしいというメッセージを送っているんじゃないかと、ぽんぽこは思っています。
でも、だんだん年齢を重ねてくると、政治って本当に今の自分や未来の私たちに直接影響を及ぼすものなんだなってつくづく思います。
ついでに前回の総選挙のこと
本当にすごいいいタイミングで「民王R」が放送されていますよね。
9月末は自民党の総裁選、10月24日に総選挙、11月5日はアメリカの大統領選と大きな選挙が続いています。
私たちが直接投票できるのは10月24日に行われた総選挙だけなのですが、正直、日本の運命を決めるほどの大きな意味を持つ選挙だなので、投票率は上がるんじゃないかと思っていました。
でも、投票率が53.85%で前回を下回り、戦後3番目に低くなったというニュースを聞いてちょっと意外でした。
とはいえ、ぽんぽこだって、20代は「政治なんてよくわかんなーい」って言ってたわけなので、あまり強くは言えないんですが。。。
今回の総選挙で自民、公明が惨敗し、少数政党の、国民民主、れいわ新選組、参政党が躍進したのは、みんなが、自民公明の政治に猛烈に反対の意思を示したからだと思います。
特に、国民民主が、収入ではなく「手取りを増やす」という政策を全面に掲げて総選挙を戦い、大躍進を遂げましたよね。
今回マスコミは、総選挙での争点は「政治とカネ」の問題として取り上げてきました。
本当にそうでしょうか?
ぽんぽこは、「政治とカネ」が争点だったのではなく、生活を何とかして欲しいということ、これまでの自民公明政治に対する怒りがあったのではないかと思います。
やっと国民が自公にNoを突き付けたという風に見えます。
江戸時代より今のほうが税金が重いって、びっくりしません???
選挙の結果は、「所得を増やす」を掲げた国民民主が大躍進し、キャスティングボードを握ることになりました。なんとしても、自公と妥協せず、178万円の基礎控除を達成して欲しいと思います。
もし妥協してしまったら、人気は程々になっちゃうんじゃないかなー。
国民全員が玉木さん応援団になっているんじゃないかなー。
今回の選挙では、みんなで投票行動を変えれば、政治はちょっとづつでも変えていけるってことかなと思いました。
政治って、実は身近だし、面白いなと思います。
感想
ドラマ「民王R」の2話では、現代日本の若者が抱える孤独や貧困、そしてその根底にある政治的な課題が提起されたように感じました。
また、政治家だけではなく、若い世代へも政治への関心を持とうというメッセージがあるように思います。
時代錯誤だって言われるかもしれないのですが、国民が豊かで十分幸せなら、政治家が不倫しようが(泰山は3度不倫したらしい)、収支報告書に未記載があろうが、そんなことどうでもいい。
国民は、政治家がちゃんと国民のために働いてくれてるなら、少々の事なら気にしないんじゃないかなって思います。
自民を離党した(させられた?)世耕さんが無所属でも今回の選挙で勝てたのも、みんな自分たちのために働いてくれる政治家って思ったから当選したんじゃないかなって思うのです。
人間なんてそんなもんでしょ、政治家だけが聖人君主ってわけじゃないんじゃないかなー。
しかし、総理の給与が4千万って、少ないですよね。日産社長の役員報酬は6億超、今回の減益で半分にしますっていっても3億円ですって。
国を背負って立つリーダーの給与としては少ないなって思います。もちろん、本当に日本国民のために働いてくれるという前提ですけど。
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